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地熱大国日本 40年の暗黒時代が終わる 環境省、国立公園内での地熱発電所設置規制を緩和
環境省は14日、地熱発電の環境影響に関する有識者検討会を開き、国立・国定公園の地熱開発についての通知見直しの方針案を示した。大沼(秋田県)など6カ所の地熱発電所を除き「当分の間、新規開発はしない」とした1974年の通知を廃止する。園内の特別地域外からの斜め掘りについては、環境保全への特段の支障などがない限り、認める内容を盛り込んだ新通知を求めた。政府の行政刷新会議などの規制緩和方針を受けた措置。今後、検討会が最終報告をまとめた上で、同省は年度内に新たな通知を出す。
原発事故を受けて再生可能エネルギー導入の必要性が高まるなか、地中深くにある高温の蒸気を利用した地熱発電について環境省の検討会は、開発が規制された国立公園などの一部の地域については公園の外などから斜めに井戸を掘ることを条件付きで認める基本的な考え方を示しました。
地熱発電は、地下深くにある高温の蒸気や熱水を取り出して発電するもので、火山の多い日本は世界3位の資源量を保有しているとされています。
一方で、蒸気などが出る熱源のおよそ8割は、国立公園と国定公園の保護が必要な「特別地域」にあり、昭和49年の国の通知で開発が厳しく規制されたため、地熱発電の新規の開発はあまり進んでいないのが実情です。
原発事故を受けて、再生可能エネルギー導入の必要性が高まるなか、環境省の検討会は14日、公園内での地熱発電の開発について基本的な考え方を示しました。
この中では、これまでの通知を廃止し、公園外の地域などから「特別地域」の地中に向かって斜めに井戸を掘る方式を地上の景観に影響を及ぼさないという条件で認めるとしています。
ただし、特別地域の中でも保護の必要性が特に高い「特別保護地区」と「第1種特別地域」の地中まで井戸を掘ることは認めていないほか、特別地域の中から直下に井戸を掘ることは地上への影響が大きいとして認めていません。
環境省は、この考え方を基に検討を進め、来月中には新たな開発の方針を決めることにしています。
NHK・日本経済新
ワンド よみがえった明治の技術 自然との共生する治水技術
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淀川ワンド |
ワンド(湾処)は、川の本流と繋がっているが、河川構造物などに囲まれて池のようになっている地形のことである。魚類などの水生生物に安定した棲み処を与えるとともに、様々な植生が繁殖する場ともなっている。近年では、河川にビオトープを形成する手段として、人工的に作られるケースが増えています。
ワンドは、淀川の改修工事によって生まれたものです。
明治時代に、大阪に港をつくる計画がもちあがりました。
それは大阪に港をつくり、大阪から京都伏見まで蒸気船を通れるようにする、というものでした。
そのためには河川の改修が必要となるため、当時日本と友好関係にあったオランダから外国人技師を招へいし、先進国の土木技術を取り入れることとしたのです。 1872年(明治5年)に、長工師としてファン・ドールンが来日します。 ファン・ドールンは翌年「治水總論」を明治政府に提出します。これは、治水土木に関する術語、施工法が説明されたものとなっており、日本の技術者に治水の原則を教えることとなりました。 1873年(明治6年)には、エッセル、チッセン、デ・レーケらの技師が来日し、淀川の改修計画や築港計画づくりを行い、さらには日本の各地で土木事業に従事することとなります。
淀川を改修し、大阪から伏見まで蒸気船を通すには、約1.5メートルの水深の水路が必要となりました。また、あまり急な水路とすると川の流れが速くなって蒸気船がのぼりにくくなるため、水路をくねくねと曲げて流れを緩やかにすることにしました。 そして、その水路が曲がっているところに水があたって水路が壊れないように「水制」というものを設置したのです。
この工事で用いられた「水制」は、岸から川へ垂直につきだした形をしています。そして木の小枝や下草を使って大きなマットをつくり(粗朶沈床工)、それを何重にも積み重ねて大きな石で川の底に沈めました。
やがてこの水制に囲まれたところに土砂がたまり、その上に水際を好む植生が繁茂し、現在のワンドの元の形が作られた。
ワンドは、水流が穏やかなので、淡水魚の生息に適しており、水生植物が繁茂するところは、魚の産卵や稚魚が暮らす絶好の場所となっている。水の流れや深さなどが微妙に異なるため、それぞれのワンドは独自の生態系を形成している。
淀川のワンドが天然記念物の稀少種イタセンパラの生息地として注目されるようになると、河川に生物多様性をもたらす要素のひとつとして、河川改修にあわせてワンドを整備するケースが増えています。
出展1:淀川河川事業所 淀川ワンド
出展2:ウィキペディア ワンドより
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